自販機の無料レンタル傘

自動販売機をそのまま利用した傘レンタルとは

2015年10月から3ヶ月間、大阪で実験的にスタートしたのがダイドービバレッジサービスによる自動販売機を利用した傘のレンタルです。

これは自動販売機の脇の部分にレンタル可能な傘を設置し、必要な人が自由に持っていけるようにしたという非常に簡単なものです。

傘は近畿日本鉄道が保管していた長期間持ち主不在となっていた忘れ物の傘で、そこにダイドーのロゴが入ったタグやステッカーをつけて使用をしていました。

仕組みは特に難しいことはなく、ただダイドーの自販機の脇に持ち出し可能な傘が置かれているというだけです。
お金を入れる必要はなく、飲料を買わなくても誰でも持っていくことができます。

もともとダイドービバレッジサービスの社長はこのレンタル傘を新たなビジネスにしようと思っていたわけではなく、どのくらい回収が可能かという事をデータとして取りたかっただけだと言います。

結果はかなり返却率は低く、自動販売機の傘がゼロとなって補充をしなければならないということも頻繁に起こりました。

設置をした自販機の場所は屋外だけでなく屋内施設など場所をばらつかせており、それぞれの場所により返却率に違いが見られたとのことです。

人通りの多いところほど返却率は低め

データをとってわかったことは人通りの多い場所ほど返却率は低く、オフィス街や施設内など決まった人が訪れる場所は返却されることが多いという事でした。

これは人通りの多い繁華街は初めて訪れた旅行客などが多くいることから、レンタル傘を返却したくてもできないのではないかという事情があります。

一方の室内の自販機の場合には、毎日の通勤通学で同じ場所を訪れることから返却をしやすく、モラル的にも「返さなきゃ」という意識が出てくるのでしょう。

社会貢献が第一目標というこのレンタル傘事業ですが、傘についている「ダイドー」のロゴはかなりインパクトがあり、傘を差して歩いているときの周囲への広告効果はかなり高いといえます。

急な雨が降ったときに「ダイドーの自販機に行けば傘がある」という発想を持ってもらえれば、それだけ自販機を目にする機会も増えますので売上げアップも期待できます。

ダイドー同様の試みは海外でも多く行われており、完全に無料のものから大学の学生証を使用してレンタルができるようにしていたりと、それぞれの施設によって様子が異なっているとの事です。

日本は雨が多い地域であることから傘に関するトラブルは多く、年間に大量の傘が破棄されます。
傘を忘れずに持ち歩くようにすることや、レンタル傘をきちんと返却しながら使用していくことは、小さな環境保全のためのエコ活動であると言えるでしょう。